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キャパが発揮できなくなる『セルフ・ハンディキャッピング』とは?

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誰しも周りからの評価が下がることは嫌なものです。また、失敗したくない、他の人をがっかりさせたくないという気持ちを抱くのは自然なことです。しかし、結果が出る前から言い訳をしたり、何かしらの理由を作ってしまったことはないでしょうか?

心理学ではこのような行動を「セルフ・ハンディキャッピング」と呼びます。

セルフ・ハンディキャッピングとは?

セルフ・ハンディキャッピングとは、その名の通り、自分自身にハンデを課す行動を指します。よくある例として、テスト前に集中して勉強するべきなのに、マンガを読んだり掃除を始めたりする行動が挙げられます。本来であれば貴重な時間を勉強に使うべきなのに、あえて無駄なことや意味のないことに時間を割いて、自分を不利な状況に置いてしまうのです。

では、なぜこのようなことをしてしまうのでしょうか?セルフ・ハンディキャッピングをすることで、結果が悪かった場合でも「本気で勉強しなかったからこの結果なんだ」や「あれだけしか勉強していないのに、これだけできた」と自分を納得させることができます。このようにして、自分のプライドを守ると考えられています。

2種類のセルフ・ハンディキャッピング

  1. 獲得的セルフ・ハンディキャッピング
    これは、あらかじめ成果が出にくくなるような状況に自分を置く行動です。先ほどの例で言うと、テスト前に勉強以外のことに時間を費やす行動がこれに当てはまります。こうして、あらかじめ言い訳できる理由を作っておくことで、失敗した際には自尊心を守り、成功した際には自己満足感を得ることができます。
  2. 主張的セルフ・ハンディキャッピング
    これは、結果が良くなかったことについて、その要因を周囲に発信する行動を指します。例えば、テストの後で「昨日よく眠れなかったんだ」「体調が悪かった」といった発言をすることで、結果が悪くても「寝不足だったから仕方がない」と自分を正当化できます。しかし、この行動を頻繁に行うと、周囲からの信用や印象が悪くなるリスクがあります。

セルフ・ハンディキャッピングのメリット

このような考え方をすることも悪いことばかりではありません。

セルフ・ハンディキャッピングを行うことで、失敗してもそれを前向きに捉えることができます。また、何か難しいことに挑戦しようとする際に「この年齢だから」「準備する時間がなかったから」という理由を持っておけば、失敗してもそのダメージやストレスを軽減できます。

メリットとしては、成功しても失敗してもセルフ・ハンディキャッピングをしておくことで、自分のプライドを守り、心のダメージを軽減することができる点です。

セルフ・ハンディキャッピングのデメリット

一方で、セルフ・ハンディキャッピングを行うことで、自分の本来の力を発揮するよりも言い訳を作ることを優先してしまうため、パフォーマンスが低下する傾向があります。仕事や勉強で成果を出したい、目標を達成したいと考えている場合、この行動は成功率を下げる原因となるため、避ける必要があります。

また、セルフ・ハンディキャッピングを頻繁に行う人は「言い訳が多い人」という印象を持たれることが多くなります。失敗を恐れるあまり、向上心が低下し、挑戦や努力を避けてしまうことで、周囲からは士気を下げる人だと思われるかもしれません。

セルフ・ハンディキャッピングを克服するためにできること

  • 成功体験を増やす

失敗や評価が下がることを恐れるからこそセルフ・ハンディキャッピングを行ってしまうため、小さな成功体験を積み重ね、「成功できる」「やり遂げられる」という思考回路を形成することが大切です。

  • 自分の言動を振り返る

セルフ・ハンディキャッピングをしているかどうかを判断するためには、自分がどのように自己防衛しているかに気づく必要があります。どのような言葉やシチュエーションでそうした行動をとるのかを振り返ることで、思考パターンや行動パターンを変えることが可能です。

  • 周囲に「やり遂げる」と宣言する

できなかった理由を他人に伝えるのではなく、むしろ「やり遂げる」という決意を周囲に知らせることで、好印象を与え、協力を得やすくなります。

  • 失敗を恐れない

どれだけ準備をしても失敗することはあります。成功の背後には失敗があることを理解しましょう。人生経験が豊富な人や自分の目標を達成している人の話を聞くことで、彼らも多くの失敗を乗り越えて成功しているのだと認識できるでしょう。

まとめ

仕事や勉強で失敗したくないという気持ちに負けないことが、セルフ・ハンディキャッピングに陥らないための最善策です。ついついやってしまいがちなセルフ・ハンディキャッピングのリスクを意識しつつ、前向きに物事に取り組む姿勢を身につけていきましょう。

 

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