• あたまナビ
  • 【大阪大学 森下竜一教授監修】健脳成分「ロスマリン酸」の働きとは

【大阪大学 森下竜一教授監修】健脳成分「ロスマリン酸」の働きとは

和田 憲児 (わだ けんじ)
ありがとうと思った人の数212

こんにちは。『あたまナビ』ナビゲーターの和田です。
突然ですが、皆さんは「ロスマリン酸」という成分を耳にしたことはありますか?

「ロスマリン酸」とは、脳の健康分野で注目を集め始めている成分なんです。
なぜ注目を集め始めているかというと・・・

なんと!

「アルツハイマー型認知症の予防に繋がる可能性がある」という研究結果が発表されたからです。
これは、『あたまナビ』ナビゲーターとしては、非常に大きな発見だと考えております。

なぜなら、これからは人生100年と言われる時代。
今後ますます超高齢化が進むと思われるからです。
その結果として、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になるというデータも発表されています。
(参考:高齢者の健康・福祉|平成29年版高齢社会白書(概要版) – 内閣府

ロスマリン酸はそんな状況を打開する可能性の一つとして、期待が集まる成分なんです。
それでは、ロスマリン酸について、もう少し詳しく紹介したいと思います!

ロスマリン酸ってどんなもの?

ロスマリン酸とは、ローズマリーから発見されたポリフェノール(※)の一種です。
名前もローズマリーに由来してロスマリン酸(ロズマリン酸)と命名されました。

余談ではありますが、日本では、シソに含まれるロスマリン酸が花粉症などのアレルギー性鼻炎を軽減することでも知られています。

※ポリフェノール…動物には存在しない、植物特有の生体成分で、アントシアニン、フラボノール、イソフラボン、タンニン、カテキン、ケルセチンなどの物質の総称。抗酸化作用(酸化によりもたらされる害を防ぐ働き)を有することが確認されています。

ロスマリン酸を含む食べ物は?

ロスマリン酸は、スペアミント、レモンバーム、ローズマリー、シソ等のシソ科ハーブ類の植物や、最近注目のエゴマ油にも多く含まれます。
ハーブとして古くから食事や飲料として用いられているため、実は身近にも多くあるんですね。

ただ、普段から頻繁に口にする食材ではないため、必要量を十分に摂るのは難しいのが難点です。

ロスマリン酸の働き

ロスマリン酸には4つの働きがあります。

  • アミロイド線維を分解
  • 脳内酸化ストレスを減らす
  • アセチルコリンの分解と減少を抑制
  • ドーパミンの放出を高める

具体的にどのような働きをするのか解説いたします。

アミロイド線維を分解

人間の脳の中には日々活動する中で、「アミロイドベータ(β)たんぱく質」という脳にとって不要なものが蓄積していきます。蓄積が続いていくとアルツハイマー型認知症の原因とされている「アミロイド線維(老人斑の原因)」が形成され、沈着してしまいます。

ところが、我らが期待の「ロスマリン酸」はその原因物質の形成に対して、高い抑制効果をもつということが分かったのです。また、ロスマリン酸の効果は、なんとそれだけに留まらず、すでに形成されたアミロイド線維を分解する効果をもつというデータも発表されています。
(参考:ロスマリン酸研究会

アミロイド線維を分解するとどうなるのか?

一度アルツハイマー病を発症してしまった人が、アミロイド線維の産生を阻害する薬を飲み始めても、認知機能の回復はみられていません。 従って、最先端のアルツハイマー病の根本治療薬の研究では、アルツハイマ ー病を発症前に発見して治療を開始する先制医療へ移行しているののです。

ロスマリン酸を長期的に摂取することにより、脳内のアミロイド線維を減少させアルツハイマー型認知症の進展予防への効果が期待できるのです。

脳内の酸化ストレスを減らす

核酸、タンパク質、糖質、脂質などといった活性酸素種が酸化するときに細胞の構造と機能に変化が生じ、病気を引き起こしやすくなったり、老化を早めたりすると考えられています。そんな活性酸素種が過剰に生成・存在している状態を、「酸化ストレス」状態と呼びます。

ロスマリン酸はポリフェノールの一種のため、抗酸化作用をもち、脳内の「酸化ストレス」を減らす働きがあることが知られています。

脳内の酸化ストレスを減らすとどうなるのか?

脳内が酸化ストレス状態だと起こりやすかったことが防ぐことができ、病気の予防や老化現象抑制が期待できます。花粉症が発症する原因となる免疫バランスの崩れも酸化ストレスが起因していることからも、酸化ストレスを減らすことで花粉症への効果も発揮します。

アセチルコリンの分解と減少を抑制

アセチルコリンは脳の前脳基底部にあるコリン作動性神経は、感覚・認知、運動、記憶・学習など様々な高次脳機能に関与することが知られている神経伝達物質の一種です。これまで長年にわたり、加齢やアルツハイマー病に伴う認知機能低下が脳内のアセチルコリンの機能障害と関係するという仮説(コリン仮説)に対する検証が多くなされてきました。その検証結果から脳内のアセチルコリン濃度を上昇させると認知機能が改善することが多数報告されています。

ロスマリン酸には、神経伝達物質であるアセチルコリンの分解と減少を抑える働きがあるとされています。

アセチルコリン分解と減少を抑制するとどうなるのか?

認知機能低下を防ぐことができ、アルツハイマー型認知症の予防に繋がると考えられています。

ドーパミンの放出を高める

ドーパミンは私たちのあたまで集中力や意欲に繋がる神経伝達物質です。ロスマリン酸を摂取することで脳内のドーパミンレベルとノルアドレナリンレベルを増加する研究結果も出ています。

ドーパミンの放出を高めるとどうなるのか?

認知症の一つである「レビー小体型認知症」ではドーパミン量が減ることが知られています。ドーパミンの放出を高めるロスマリン酸を摂取することで「レビー小体型認知症」予防に繋がると考えられています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

学習や記憶、物事への意欲、集中力の低下は、加齢とともに神経伝達物質の減少することよって起こる老化現象です。ロスマリン酸はそれらを防ぐ成分として期待されていることがお分りいただけたかと思います!

これからますます目が離せない新成分ロスマリン酸を生活の中に取り入れて、歳を重ねてもいきいきと自分らしく過ごせる毎日をお過ごしくださいね!

『あたまナビ』ナビゲーター和田がお届けしました!

ロスマリン酸はシソ科ハーブ類の植物や、最近注目のエゴマ油にも多く含まれますが、これらの食材から必要量を十分に摂るのは難しそうですよね・・・そこで、サプリを活用して効率的に摂取するのはいかがでしょうか?
まずは「ロスマリン酸 サプリ」で調べてみましょう!

この記事が役に立った・
ためになったと思った方は、
ありがとうボタンをクリック!

ありがとう ありがとう

ありがとうと思った人の数212

和田 憲児 (わだ けんじ)

広島出身、大阪在住、京都勤務。趣味の音楽から派生して、人の”無意識”に働きかける物事に興味。『あたまナビ』ナビゲーターとして、無意識に頭に入ってくるような「分かりやすい」「伝わりやすい」記事をつくります。