恋愛にも「脳科学」?脳の仕組みを知って恋を読み解こう
竹中 聡美
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恋愛、そう簡単にうまくいくものではありませんよね。とは言っても、うまくいく必勝法があるわけでもありません。そんな「恋愛」にも「脳科学」が関係してくるというのは知っていましたか?
今回はそんな「恋愛」と「脳科学」について色々学んでみましょう。恋愛の必勝法!とまでは行かないまでも、ちょっと脳の仕組みを知るだけで恋愛についての理解が深まるはずです。
恋愛が始まると、人によってはやる気に満ち溢れたり、緊張してしまったり、あるいは苦しくなってしまったりと様々です。そんなとき、脳内ではどのようなことが起こっているのでしょうか?
実は「アドレナリン」や「ドーパミン」などの脳内物質が発生しているため、脳が興奮状態になっています。そのため「興奮してやる気に満ち溢れる」「興奮して苦しくなっている」という状態です。
その上、ドーパミンなどの脳内物質には「幸福感」を与える効果もあるので恋愛をしていると満たされる、と感じる人も多いのでしょう。一方で、恋愛に熱中しすぎると注意力散漫になってしまうことも。このように、恋愛が脳に及ぼす影響には様々なものがあります。
恋愛に熱中しすぎると注意力散漫になってしまうとお伝えしましたが、そのような効果から「恋愛は脳の麻薬」と言われることもあります。
「恋愛依存症」と言われる言葉があるように、時には人の理性を狂わせることもあるのが恋愛です。麻薬や薬物、アルコールなどの「物質」に依存するのと違い、恋愛依存は「人間に依存」します。そのため、麻薬中毒やアルコール依存症に比べて恋愛依存症はわかりにくいと言われていますが、厄介なのが「本人が自覚しない」という点。そのためよく「恋は盲目」と言われるのですね。
男性と女性で恋愛の「価値観」が違うという話をよく聞きます。男性は恋愛の思い出をメモリー保存、女性は上書き保存…などの説がありますよね。その点は「脳科学」で見てみるとどうなのでしょうか?
恋愛をリードするのは男性、というイメージがありますよね。デートの場所を決めたり、女性をエスコートしたり…しかし、実は「女性の方がリードしている」、つまり「女性が恋愛をスタートさせている」ことが多いのです。恋愛が始まる以前から、女性は自然と相手に対し言語を使わない方法で合図を送っていると言われています。それに反応した男性が合図に対し魅力を感じ、恋愛がスタートし、魅力を感じた相手に対してアピールしたり気を引こうと行動したりするようになるのです。もちろん、100%の女性がそうとは言い切れませんが、このような合図を送るのは3分の2が女性ということがわかっています。
女性から恋愛がスタートする、というのは解ったけれど、男性からスタートするにはどうすればいいの?と思われた方もいるでしょう。脳科学で言えば、あの人と恋愛をスタートさせたい!と男性が感じた時点で女性からアプローチに近い行動をされている可能性が高いと言えます。
とはいえ、向こうも恋愛がしたい!と思っているわけではなく、あくまでも「発情期」に近いものの可能性があります。いきなりガンガン男性からアプローチするのではなく、様々な「テクニック」を使って脳に働きかける、というのはいかがでしょうか?
先程説明した「言語を使わない合図の方法」というものがありましたが、これは「いつもと違う視線を送る」「髪をかきあげる」…などです。本来ならば無意識に行われるこのような行動を、あえて意識して行動してみることによって相手の気を引くことができるかもしれません。また、「オウム返し」という相手の言葉を繰り返す会話の仕方も、相手に好印象を与える事ができるテクニックの一つです。
今回の記事では恋愛と「脳科学」について色々お話ししてみましたがいかがでしたか?脳の仕組みと自分の興味のあることを結びつけてみると面白いですね。恋愛をすると、脳には様々な影響を及ぼします。「恋愛依存症」などを聞くとマイナスなイメージがあるかもしれませんが、基本的には恋愛は幸せを感じるホルモンを分泌させるなど、プラスになることが多いです。女性は特に、「恋愛をするとキレイになる」なんて言われますよね。これもホルモンの効果と言われています。
もちろん、失恋によって傷つくこともあるかもしれませんが、それも「脳」に新しい経験として刻まれ、次の恋愛に活かすことができます。もし、恋愛で悩むことがあったら、ちょっと「脳科学」を学んでみてどうしたら自分の脳が喜ぶかな?というポイントを考えてみるのもいいかもしれませんね。
参考
脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書):中野信子