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紫外線の影響は日焼けだけではなかった!脳にも悪影響があるって本当?

牟田 悠(むた はるか)
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「紫外線」と聞いてまず思い浮かべるのは、肌へのダメージではないでしょうか?

日焼けやシミ、ソバカスができ、ツヤやハリが失われたりもするので、紫外線を浴びすぎたときにはすぐにわかりますよね。それだけに、肌の紫外線対策方法はよく知られています。しかし、紫外線の影響を受けるのは皮膚だけではありません。実は脳も、紫外線によってダメージを受けているのです。

紫外線について正しく理解し、脳への悪影響を防ぐ方法を覚えましょう!

疲労の原因は脳にある?紫外線が疲労を感じさせる理由とは

近年の研究では、紫外線が疲労を引き起こすということが明らかになってきているそうです。

そもそも私たちが「疲れた」と感じる原因は、筋肉や内臓ではなく脳内の自律神経にあります。自律神経は、意思とは無関係に呼吸や体温などを司る生命維持の根幹。ここに負荷がかかると、脳内に活性酸素が大量に発生します。活性酸素とは、細胞や筋肉をサビさせて老化させてしまう厄介な物質です。皮をむいたりんごが空気に触れると茶色くなってしまうように、体内に活性酸素が増えると人間の細胞がサビてしまいます。そこで、活性酸素が増え続けないように、自律神経は「これ以上活動しないように」というシグナルを発し、疲労感を自覚させるのです。

自律神経にダメージを与える要因にはさまざまなものがあり、紫外線もそのひとつ。夏場の強い紫外線が目から入ることで角膜に大量の活性酸素が発生し、炎症が起こります。すると、全身に「紫外線が吸収された」というシグナルが送られ、紫外線から細胞を守ろうとする態勢に。このとき自律神経に大きな負荷がかかり、疲労感を生じることになります。

つまり、紫外線の強い季節には肌だけでなく、目からも紫外線を吸収しないようにすることが大切。そうすることで脳内の自律神経への影響を防ぐことができ、疲労感の軽減につながると考えられます。

正しい紫外線対策を知ろう

それでは、紫外線による疲労を防ぐために効果的なグッズをご紹介しましょう。

まずは、メガネやサングラスをかけて目から入ってくる紫外線を防ぐこと。「紫外線カット率99.9%以上」「紫外線透過率0.1%以下」と表記されているものを選びましょう。レンズの色は薄めのものがオススメ。濃い色をかけると瞳孔が開き、より多くの紫外線が網膜まで達することになってしまい危険です。また、レンズと顔のすき間からもアスファルトやガラスに反射した紫外線が入ってくるため、できるだけ顔に密着したタイプを選ぶようにしてください。

さらに、外出時には日傘や帽子も必ず使うようにしましょう。目だけでなく、肌も紫外線から守ることができます。こちらも、「紫外線カット率99%以上」という表示が選ぶ基準です。

そして、肌には日焼け止め用のクリームを塗ることも忘れずに。紫外線カット用の長そでウェアを活用してもいいでしょう。

紫外線情報のチェックを習慣に!

紫外線対策を効果的に行うためには、毎日の紫外線情報をチェックすることも重要です。

そのためにまず知っておきたいのが「UVインデックス(指数)」。紫外線が人体に及ぼす影響の度合いを示すために、紫外線の強さを指標化したものです。環境省が発表している、UVインデックスに応じた紫外線対策の具体的な例を見ておきましょう。

  • 1〜2 弱い(安心して戸外で過ごせる)
  •  3〜5 中程度(日中はできるだけ日陰に。長袖、日焼け止め、帽子の利用を推奨)
  • 6〜7 強い(日中はできるだけ日陰に。長袖、日焼け止め、帽子の利用を推奨)
  •  8〜10非常に強い(日中の外出は極力控え、長袖、日焼け止め、帽子を必ず利用)
  • 11+ 極端に強い(日中の外出は極力控え、長袖、日焼け止め、帽子を必ず利用)

また、気象庁では、このUVインデックスを用いた「紫外線情報分布図」を提供しています。1時間ごとに全国のUVインデックスを知ることができる分布図で、地域ごとの詳しい情報も見ることができます。UVインデックスの指数ごとに地図が色分けされているため、一目で紫外線の強さを把握できるのがポイント。天気を考慮した紫外線の予測分布図と、晴天の場合の予測分布図の両方を見ることができます。外出するときは行き先や時間帯の紫外線情報を確認し、対策することを習慣にしてはいかがでしょうか。

まとめ

紫外線が肌に及ぼすダメージについてはよく知られていますが、疲労感の原因になることは初耳という方も多いのではないかと思います。最近は紫外線対策のアイテムも豊富にそろっているので、賢く活用して夏を元気に乗り切りましょう!

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フリーライター

牟田 悠(むた はるか)

立命館大学大学院文学部日本文学専修前期課程修了。フリーライターとして、関西圏を中心に活動中。
質のいい記事をよりスピーディーに書き上げられるよう、脳の働きや集中力に関する情報にアンテナを張っています。