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ウォーキングするだけでもOK!脳に良い運動をご紹介!

牟田 悠(むた はるか)
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健康にいい手軽なエクササイズとして人気のウォーキング。

実は最近の研究によって、ウォーキングをはじめとする有酸素運動が、認知症の予防にもつながることがわかってきました。

ある研究によると、約1時間の有酸素運動を行うことにより、認知症のリスクが約40%低下することがわかったのだそう(※1)。また、1時間程度のウォーキングを週3回、1年間継続した高齢者は、脳が大幅に若返り、20代並みにまでなったという研究報告もあります(※2)。

なぜ運動は脳にいいのでしょうか。その理由を紐解き、有酸素運動のなかでも取り入れやすいウォーキングのメリットをご紹介します。

※1 エリック・B・ラーソン医学博士が『Annals of Internal Medicine』(2006年1月17日号)で報告。
※2 アメリカ・イリノイ大学、アート・クレイマー博士の研究チームが行なった実験。

脳にもエクササイズが必要?最新の研究で明らかになった脳と運動の関係

年齢を重ねると、脳内の神経細胞が減少して脳が萎縮し、記憶力や情報処理力、注意力などの認知機能が低下していきます。しかし、最近の研究では、ウォーキングなどの有酸素運動を習慣的に行うことで、脳の萎縮を抑えられるということがわかってきました。その理由のひとつとして考えられているのは、運動によって心臓のポンプ作用が活発化すること。脳に十分な血液が行き渡り、脳内の神経細胞が活発化しやすくなるといわれています。

また、適度な運動には、脳内でも老化現象のダメージを特に受けやすい部位を強化・保護する効果があるという説も。その部位とは、判断、集中、注意や性格を左右する前頭前皮質と、記憶や学習を司る海馬のことです。運動をすると、これらの重要な部位の容積が増えるということが明らかになってきているそうです。

セロトニンの分泌を促進!うつ病の予防にもウォーキングが有効

有酸素運動のなかでも日常に取り入れやすいのが、ウォーキングの魅力。その手軽さに加えて、一定のリズムを刻みながら体を動かすため、セロトニンの分泌を促進するという効果も期待できるといわれています。セロトニンとは、脳内の神経伝達物質のひとつ。

私たちの気分を大きく左右する物質で、セロトニンが不足すると、不安やイライラ、鬱屈した気持ちが大きくなり、うつ病の原因にもなることが知られています。ウォーキングなどのリズム運動を始めると、5分ほどでセロトニン濃度が高まり、20〜30分でピークに達するのだそう。

ただし、長時間運動をして疲れてしまったり、きついと感じるような運動をした場合には、反対にセロトニンの分泌が減ってしまうといわれているので注意しましょう。

短時間でも意識的に歩いて、ウォーキングを習慣化しよう

脳の健康のためにウォーキングをするのであれば、継続することが大切です。

体力に自信がない人は、リフレッシュも兼ねて1日5〜10分歩くことを習慣にするところから始めるのはいかがでしょうか。体が慣れてきたら、時間を延ばしたり、回数を増やしたりするといいかもしれません。

また、ウォーキングだけでなく、日常生活のなかでなるべく歩くように意識することも重要。次の3ポイントを心がけましょう。

  1. 買い物をするときは、いつものお店ではなく少し遠いお店まで足を伸ばす
  2. エレベーターやエスカレーターを使わず、階段で昇降する。
  3. 万歩計を持ち、目標歩数を設定して歩く

なお、運動の強度は「息がほとんど弾まない」くらいが目安。風景や季節の変化などを感じ取りながら、無理なく歩くようにしてください。

まとめ

体だけでなく、脳の健康にも有効であることが明らかになってきている有酸素運動。ウォーキングであれば、体を動かすのが苦手な人でもすぐに始められますよね。

脳の萎縮を防ぎながら体も健やかに保つため、日常的に歩くことを習慣化しましょう。

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フリーライター

牟田 悠(むた はるか)

立命館大学大学院文学部日本文学専修前期課程修了。フリーライターとして、関西圏を中心に活動中。
質のいい記事をよりスピーディーに書き上げられるよう、脳の働きや集中力に関する情報にアンテナを張っています。