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笑いで心も体も健康に!笑いで得られるメリットとは?

栗山ゆり
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最近あなたはいつ笑いましたか?
もしかしたら「いつ笑ったのか思い出せない」という方もいるかもしれません。
「笑い」は「免疫力がアップする」「幸福感がアップする」など、私たちの心身に良い影響を与えるといわれています。
今回は「笑い」がもたらすメリットについて、ご紹介します。

笑いについて

あなたは「笑う」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持ちますか?

単に「笑う」といっても、さまざまな笑い方があります。

  • 友人の冗談が面白くて声を出して笑う
  • ベビーカーに乗った赤ちゃんと目が合い、微笑む
  • 静かな場所でおなかが鳴ってしまい、照れ隠しで笑う

どれも同じ「笑う」ですが、笑い方や状況、心理状態などが全く違います。
上記以外にも、苦笑いや愛想笑い、泣き笑いなどを笑の種類は様々。

実は笑いのメカニズムはまだ研究途中であり、笑い方の種類ごとにメカニズムが違うともいわれています。

笑うとどんなメリットがあるの?

笑いは、心にも体にも良い影響をもたらすことが科学的に明らかになっています。

一体どのようなメリットがあるのでしょうか。

  • NK細胞が活性化する
  • 深い呼吸が行われる
  • 筋肉がよく動く
  • エンドルフィンが分泌される
  • 記憶力UP

メリット① NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化する

私たちの体にはNK細胞(ナチュラルキラー細胞)と呼ばれる、細胞があるのをご存じでしょうか。

NK細胞は免疫に関わる細胞であるリンパ球の1種で、ガン細胞やウイルスなど、体に悪い影響を及ぼす物質を退治してくれる役割があります。

私たちが笑うと気持ちが高ぶり、間脳(かんのう)と呼ばれる部分が刺激されます。

間脳は行動のコントロールやホルモン調節などを行っている場所で、笑うとペプチドという情報伝達物質を大量生産します。

ペプチドは「楽しい」「幸せ」などのポジティブな気持ちで生産されると善玉ペプチドとなり、血液やリンパ液を通ってNK細胞に付着し、NK細胞を活性化させます。
そのため、笑うことでNK細胞のガン細胞やウイルスを撃退するパワーが強まり、病気にかかりにくくなるのです。

メリット② 深い呼吸が行われる

ストレスから緊張したり、イライラしたりすると、血圧や心拍数も上がり、呼吸が浅くなります。

現代人はストレスを抱えている方が多いので、呼吸が浅い胸式呼吸をしがちです。

逆に「腹の底から笑う」という表現をするように、大きく笑うと、横隔膜が刺激され、深い呼吸である腹式呼吸をしている状態になります。

お腹の底から笑うことには以下の良い面があります。

血行が良くなる

呼吸が浅いと、血液中の酸素も少ないと考えられます。

酸素不足は血行不良を引き起こします。

腹の底から笑うと、酸素が血液中に行き渡るため、血行が良くなります。

自律神経が整う

腹の底から笑うことは、自律神経の乱れの改善にもつながります。

自律神経は活動的になる時に優位になる交感神経と、リラックスしている時に優位になる副交感神経の2つの神経から成り立っています。

ストレスが多いと、緊張や不安などでリラックスできず、交感神経が優位になります。

腹の底から笑うと深い呼吸が行われ、緊張を解きほぐす効果が期待でき、副交感神経も優位になりやすいです。

メリット③ 筋肉がよく動く

大きく笑うほど、あらゆる筋肉が動きます。

顔の筋肉と体の筋肉、それぞれがよく動くと、どんなメリットがあるのでしょうか。

顔の筋肉(表情筋)

顔の表情に関わる筋肉は20~30種類あると言われており、総称して表情筋と呼びます。

表情筋の中には皮膚や唇などに付着しているものもあり、使わないと衰えるため、たるみやシワの原因となる場合があります。

大きく笑うと表情筋もよく動くので、たるみやシワが軽減されるかもしれません。

体の筋肉(腹筋・横隔膜など)

大きく笑っている間、腹筋や横隔膜などが動くので、わずかですが筋力が向上する可能性があります。

また、笑っている間は心拍数も上がり、呼吸も早くなるので、カロリー消費にもつながるでしょう。

メリット④ エンドルフィンが分泌される

笑うとエンドルフィンというホルモンが分泌されます。

エンドルフィンは、あのモルヒネの数倍の鎮静作用もあるといわれている快楽をもたらすホルモンです。

幸福感アップ

エンドルフィンは快楽をもたらすホルモンであるため、分泌されると、幸福感を感じやすくなるでしょう。

集中力アップ

エンドルフィンは、やる気を促すホルモンであるドーパミンの効果を持続させる働きがあります。

ちょっと集中したい時に、思わず笑顔になってしまうような楽しいイメージすれば、集中力がアップするかもしれません。

記憶力アップ

脳には笑うと活性化される「A10神経」という部分があります。

「A10神経」は、記憶を司る器官である「海馬」や思考や感情などを司る「前頭葉」を刺激します。

学生時代に、英文法をユニークな例文で覚えたり、元素記号を歌にして覚えたりした経験はありませんか?

楽しく覚えた内容は、大人になった今でもずっと記憶に残っているという方も多いのではないでしょうか。

年齢を重ねるにつれて、私たちの記憶力は衰えていきますが、毎日笑って楽しく過ごしていると、記憶力がアップするかもしれません。

健康につながる笑顔とは?

「なぜ私たちは笑うのか」の項目で述べたように、笑いには多くの種類が存在しますが、心身に一番良い影響を与えるのが、声を出して大きく笑うことです。

「楽しい」「面白い」と感じた時は、声を出して大きく笑いましょう。

どうしても笑うことが難しい時は?

悩みや不安があると、どうしても心から笑えない時もあります。

そのような時に無理に笑おうとすると、逆に苦しくなってしまうかもしれません。

実は口角を上げて笑顔を作るだけでもNK細胞が活性化し、エンドルフィンが分泌されると言われています。

笑うのがしんどい時は、鏡に映った自分に「いつも頑張ってるね」「今日もおつかれさま」とねぎらうように、ほほ笑みかけてみてはいかがでしょうか?

日常生活で笑いを取り入れるには?

1人暮らしだったり、ストレスを抱えていたりすると、知らない間に笑うことが減っている方もいるかもしれません。

そのような場合は積極的に笑う環境を作るようにしましょう。

人と関わる時間を作る

人間が一番自然に笑顔になれるのは、人とコミュニケーションをとった時です。

友人や家族と話す機会を増やしても良いですし、ボランティアや趣味のサークルなどに参加してみるのも良いでしょう。

動画やマンガを見る

1人でも笑う環境を作るために、楽しい気分に動画やマンガを見るのもおすすめです。

動画やマンガを配信しているサイトも今は数多くあるので、時間や場所を問わずに笑う環境を取り入れられます。

笑いヨガをする

笑いヨガは、ヨガに笑いの要素を取り入れたグループで行うエクササイズです。

掛け声をつけたり「やったー!」などのポジティブな言葉を発したりしながら動くため、自然と腹式呼吸ができ、気持ちもポジティブになる効果が期待できます。

スポーツクラブや地域のエクササイズなどで楽しい気分になるようなアクティビティが行われているので、お近くで探してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は笑いがもたらすメリットをご紹介しました。
笑いは「免疫力がアップする」「幸福感がアップする」など私たちの心身に良い影響を与えます。
そっと微笑むものから声を出して笑うものまでさまざまな種類がありますが、声を出して大きく笑うことが一番健康に良いでしょう。
なかなか笑うことが難しいという方はその場合は、口角を上げて笑顔を作るだけでも効果を発揮できます。
また、「人と関わる時間を作る」「動画やマンガを見る」など、意識的に笑う環境作りも必要です。
あなたの日常に笑いを増やして、心も体も元気に楽しく毎日を過ごしましょう。

【参考文献】
サワイ健康推進課|“笑い”がもたらす 健康効果
テレスコープマガジン|AI芸人の登場も遠くはない?  テクノロジーが「お笑い」の未来を広げる。
やさしいLPS|笑うと免疫力がアップする!?その理由を詳しく解説!
日本医師会|深呼吸をしましょう 腹式呼吸のやり方
表情筋研究所|表情筋でキレイは上がる?
STUDY HACKER|エンドルフィンの効果を仕事・勉強で活かす5つの方法
LIFE HACKER|笑いを取り入れた勉強は学習効率がよくなる
からだケアナビ|“笑う門には福来る”楽しく笑って健康に!
大樹生命|「笑い」のパワーでNK細胞を活性化
日本笑いヨガ協会|笑いヨガとは
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