私たちが生きていくために欠かせない水。実は、加齢とともに体内の水分が失われやすくなるということをご存知ですか?暑い時期は熱中症予防のために積極的に水分補給をする人も多いと思いますが、「喉が渇いた」と感じてから飲むのではちょっと遅いかもしれません。水と体の関わりを正しく知って、より健康でいるための水分補給を心がけましょう。

高齢者は脱水に陥りやすい!?年齢とともに変化する体内の水分量

「人体の60%は水分」といわれますが、実は体内における水分の割合は年齢によって変化します。新生児であれば体内の約80%が水分ですが、子どもでは約70%となり、成人男性になると約60%、成人女性だと約55%に。そして、65歳以上の高齢者になると約50%にまで減ってしまうといわれています。

体内でもっとも多くの水分を抱えているのは、筋肉の細胞。しかし、年齢を重ねて筋肉量が低下していくに従い、体内の水分量も減少します。加えて、喉の渇きを自覚しにくくなることや、食欲の低下、トイレへの移動が億劫で意識的に水分の摂取を控えてしまうなど、さまざまな理由が重なって高齢者の体は水分不足を起こしやすくなっているそうです。

それでは、体から水分が失われると一体どうなるのでしょうか?体内の水分が2%失われると、私たちは喉の渇きを感じ、運動機能が低下しはじめます。このときの喉の渇きは、すでに「脱水」が始まっている証拠。失われた水分が4〜5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。また、体内の水分が不足すると血液がドロドロになり、血栓ができやすくなるため、脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こしやすくなるのだそう。

適度な水分補給は、私たちの健康を守るうえで欠かせないものなのです。

水分摂取の基本は『こまめに』『少しずつ』

体内の水分は、無意識のうちに失われているもの。運動などをしなくても常に汗はかいていて、1日に約500mlもの水分が排出されています。呼吸や排泄で出て行く水分なども合わせると、成人であれば約2L〜3Lもの水分を1日で失っているのだそう。500mlのペットボトル5本分だと思うと、すごい量ですよね。

「喉が渇いた」と感じたときには、体が「失った水分を早く補給してほしい」というSOSを出している状態です。そのため、「喉が乾く前に水を飲む」ということを徹底し、脱水症状を防ぐようにしましょう。加齢とともに喉の渇きを感じにくくなるので、高齢者ほど意識的に水分を摂ることが重要です。

水分を補給するときのポイントは、こまめに少しずつ飲むこと。1日の必要量は約1.5Lなので、コップ1杯程度の水を1日に6〜8回飲むのが理想です。朝起きたときや仕事で一息入れたいとき、入浴後、就寝前などに、コップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。ちなみに、一度にたくさん飲んでもすべては吸収されません。それどころか体に負担をかけてしまうので、一気飲みは避けるようにしてください。

また、暑い時期は冷たい水が欲しくなりますが、飲みすぎると体が冷えたり、血流が悪くなってしまうことも。便秘や肩こりの原因になりかねないので、できれば常温のお水を選ぶことをおすすめします。

脳の80%は水分!水を飲むことで頭の回転が速くなる

水分補給は、体の一部である脳にとってももちろん重要です。それもそのはず、脳の約80%は水分でできているのです。

イースト・ロンドン大学とウェストミンスター大学の研究者が行った実験によると、500mlの水を飲んでから知的作業を行った人は、飲まなかった人に比べて、約14%反応が速かったのだそう。
水をたくさん飲んだ子どもたちは、集中力と記憶力がアップしたという報告もあり、水を飲むことによって脳が活性化し、頭の回転が速くなったと考えられています。

何かに集中して作業するときには、傍らに水を用意してから取り組むと脳にも体にもよさそうですね。

まとめ

水を飲むことが大切だということは知っていても、忙しいとつい忘れてしまいがち。1日1.5L、つまり500mlのペットボトル3本分を目標にして、こまめに少しずつ飲む習慣を身につけることが大切です。

しっかり水分補給をして、元気に夏を乗り切りましょう!

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フリーライター

牟田 悠(むた はるか)

立命館大学大学院文学部日本文学専修前期課程修了。フリーライターとして、関西圏を中心に活動中。
質のいい記事をよりスピーディーに書き上げられるよう、脳の働きや集中力に関する情報にアンテナを張っています。