認知症予防に役立つ注目成分5選!

米田真奈美
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認知症は現代人にとって身近な問題の1つです。

認知症になると記憶の一部がぽっかりと抜け落ちてしまったり、判断力が低下してしまったりと日常生活に支障をきたしてしまうことが多々あります。現代では約65歳以上の6人に1人が認知症である(※1)というデータも発表されています。

しかし認知症の予防に役立つ成分を日頃から食事に取り入れることで、発症するリスクを下げることができます。できるだけ将来へのリスクを少なくしたいと誰もが思うのではないでしょうか?今回は、認知症予防の大切さと予防に役立つ注目の成分についてご紹介します。

 

1.認知症予防の大切さ

認知症の予防を早くから始めることは大切なことです。普段から意識して認知症予防に効果のある成分を取り入れることによって、脳の健康を守り認知症の発症リスクを下げる可能性が高まります。自分はもちろん家族が認知症になってしまうのではないかという不安を減らせるというメリットもあります。

 

2.認知症予防に役立つ注目成分5選!

認知症予防に役立つ注目の成分を5つご紹介します。

それらがどのように脳に働きかけるのか、多く成分が含まれている食材にはどんなものがあるのかにフォーカスを当てて、わかりやすくお伝えしていきます。

2-1 プラズマローゲン

プラズマローゲンとはグリセロリン脂質と呼ばれるリン脂質の一種であり、細胞を構成する生体膜の主要成分の1つです。プラズマローゲンは酸化ストレスや炎症、老化といったストレスにさらされると減少してしまいます。特に認知症の人はプラズマローゲンが減少しており、減少の量と認知症の程度は関係しているといわれています。ですから普段から積極的に体内に摂り入れ、成分の減少を防ぐことが大切です。

  • 働き

プラズマローゲンの働きとしては様々なものがありますが、その1つに神経細胞死を防ぐのに役立つというものがあります。人は活動したり物を考えると神経細胞はどんどん劣化してしまいます。そうすると認知機能に関係する処理能力が下がり、思考がオーバーフローしてしまうのです。しかしプラズマローゲンの抗酸化作用が、それを防いでくれます。

 

  • 含まれる食材

プラズマローゲンはホヤやホタテ、鶏のムネ肉に多く含まれています。ただしプラズマローゲンは非常に壊れやすい性質があるので、成分が安定した状態で摂れるサプリを利用するのもおすすめです。

 

2-2 フェルラ酸

フェルラ酸はポリフェノールの一種で、植物や穀物に多く含まれています。

 

  • 働き

フェルラ酸は高い抗酸化作用をもち、活性酸素から脳の神経細胞を守り、認知症の進行を遅らせる働きが期待されています。実際に一定期間認知症患者に投与したところ、認知機能が上昇したという結果もあります。また、認知症以外にも癌や糖尿病、心血管疾患などの発症を予防する効果も。

 

  • 含まれる食材

私達にとって身近な存在である米や小麦、大麦に多く含まれています。米ぬかに多く含まれるため、「ぬか」の部分をとった白米よりも玄米がおすすめです。3食のうち1食は玄米ごはんや麦ごはんにしてみてはいかがでしょうか。米ぬかは栄養価も高く非常に健康に良い食材ですが、直接食べることは難しいため、クッキーのようなお菓子に混ぜ込んでみるなどアレンジを楽しむといいですね。

 

2-3 レスベラトロール

レスベラトロールは植物が体を守るためにつくるポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を持っています。人間はこの成分を自分で体内につくることはできないため、意識して普段から摂り入れる必要があります。

  • 働き

脳細胞を破壊する原因となるアミロイドβを減少させます。最近では継続的に体内に摂り入れることによって、老化の原因と言われている活性酸素を除去する「抗酸化酵素SOD」を生成することができることがわかっています。これは長寿遺伝子に対する良い影響や基礎代謝を高めるなど様々な効果が発表されています。

 

  • 含まれる食材

赤ワインやブドウ、サンタベリー、ピーナッツの薄皮、ココアなどに多く含まれています。飲酒の習慣が無いという方はココアパウダーでも構いません。赤ワインよりは含まれる量がいくらか少ないものの、どなたでも気軽に摂取することができます。

 

2-4 アントシアニン

アントシアニンはポリフェノールの一種で、眼に良い成分として知られていますが、、実は脳にも良い影響を与えてくれます。

 

  • 働き

アントシアニンの抗酸化作用が、酸化ストレスから脳を守り、老化を防いでくれます。その他にも、血糖値の上昇を抑える働きや髪や肌などを老化から守り、若々しく保ってくれるアンチエイジングとしても注目されています。

 

  • 含まれる食材

アントシアニンは植物がもつ青紫色の色素で、ブルーベリーやクランベリー、ブラックベリーなどのベリー類をはじめアサイーやカシス、ブドウ、ナス、紫キャベツにも含まれています。果物や野菜など幅広い食材に含まれているため、食事に取り入れやすいという特徴があります。アメリカ人は普段の食事から平均すると12.5mgのアントシアニンを摂取していると言われており、日本人はそれに比べると少ないことが明らかになっています。そのため普段から意識して摂り入れる必要があります。

 

2-5 ロスマリン酸

1958年にイタリアで発見されてから世界中で研究されている成分です。ロスマリン酸はポリフェノールの一種で、シソ科の植物に多く含まれている成分です。抗酸化作用があり、アレルギー症状を緩和する効果もあります。自然界に存在している成分で、様々な健康作用があります。

  • 働き

ロスマリン酸を摂取すると、認知症の原因にもなるアミロイドβの凝縮を抑えることができると研究で明らかになっています。その効果で学習や記憶、集中力の低下を抑えることができます。本格的な認知症の予防薬や治療法に繋がると考えられており、期待を集めている成分です。他には糖尿病の予防や動脈硬化、白内障の予防にも効果があります。

 

  • 含まれる食材

ローズマリーやレモンバーム、シソなどのハーブ類の植物に多く含まれています。簡単に摂取できる方法として、ハーブティーがおすすめです。食事の時や寝る前のリラックスタイムに飲むなど毎日の習慣にするといいですね。

 

3.まとめ

認知症予防に役立つ注目成分をご紹介しましたが、どの成分も身近な食材から取り入れるkものばかりです。

ぜひ、積極的に取り入れて家族や自分自身の健康を守っていきたいですね。

 

▼参考

プラズマローゲンの効果など知りたい|おかもと頭痛めまいクリニック (okamoto-oc.com)

認知機能のカギ!今、メディアで注目される「プラズマローゲン」とは | 認知症ねっと (ninchisho.net)

認知症予防効果が期待される「フェルラ酸」とは?|食べるからだメンテナンス|おいしい大麦研究所 

こんなにすごい!米ぬかのチカラ|お米マイスター 全国ネットワーク (okome-maistar.net)

赤ワインにも含まれるレスベラトロール、アルツハイマー病への効果は? | 認知症ねっと (ninchisho.net)

レスベラトロールとは?-ドラッグストア ザグザグ (zagzag.co.jp)

アントシアニン | あやこレディースクリニック|大阪市東成区玉造駅すぐ(JR環状線・鶴見緑地線)|婦人科・漢方内科 (ayako-clinic.com)

アントシアニンの効果:脳の老化を防ぐ – Oregon Cherry Growers – blog

ロスマリン酸摂取後の脳内ドーパミンがアルツハイマー病を予防する ポリフェノールの新たな作用機序 | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部 (u-tokyo.ac.jp)

ロスマリン酸の基本的な情報と摂取方法 – まんてん通信 (daitoyakuhin.co.jp)

 

※1内閣府「平成29年度版高齢社会白書」

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