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  • 「昼間の眠気が耐えられない」眠気の原因と対策

十分に寝たはずなのに日中に強烈な眠気に襲われる」とか「仕事を始めるとなぜか眠くなって集中できない」という経験はありませんか。活動したい時間帯に眠気がくると、やるべきことがなかなか進みませんよね。
今回の記事では「日中襲ってくる眠気の原因と対策」を解説いたします!

昼間に眠くなる原因

眠気で日中の活動を妨げられることが続く場合は、不眠症や過眠症などの睡眠障害である可能性が高いです。
厚生労働省が令和元年に実施した「国民健康・栄養調査」では、日本人の約7割が何らかの形で睡眠に問題を抱えているという結果が出ました。いまや睡眠障害は、よくある普通の病気となっています。

睡眠障害の主な原因として知られているものは以下の通りです。

■ストレス

からだはストレスや緊張を感じると、交感神経という活動時に必要な神経が活発になります。
交感神経が刺激されると身体がリラックスできなくなり、安らかな眠りが妨げられるのです。

さらに、睡眠不足が続くとコルチゾールというストレスに対応するホルモンの分泌量が少なくなり、からだがよりストレスの影響を受けやすくなるため、ますます眠りを妨げられるという悪循環に陥る危険性もあります。

緊張がゆるんだ途端に眠たくなる」という症状がみられる場合は、ストレスが原因で眠るべきときに眠れなくなっているのかもしれません。

■からだの病気

からだの病気に伴う苦痛や不快感によって不眠が生じている場合もあります。
この場合は原因となる病気の症状が改善されれば不眠も改善されるので、からだの病気の治療を優先してください。

■こころの病気

こころの病気を患っているときも、不眠を伴う場合があります。
単なる不眠と思いきや、うつ病だったという事例も多いです。
起きたいと思っている時間よりも早く起きてしまう状態」と「朝は無気力で夕方になると元気になり始める状態」が続く場合は、心療内科の受診をおすすめします。

■薬や刺激物

服用している薬の副作用によって不眠となっている場合があります。
カフェインやアルコール、ニコチンなどの刺激物も覚醒作用があるため、安らかな眠りを妨げるものです。

■体内時計の乱れ

不規則な生活を送ると、体内時計にズレが生じ、夜と昼の区別がつかなくなっていきます。
この体内時計は光の刺激から影響を受けやすいので、日光を浴びないまま1日を過ごしたり、就寝前に電子機器を強い光を浴びたりすると、体内時計とともに睡眠のリズムが崩れていきます。

■昼間の眠気対策

昼間に眠気が襲ってこないようにするためには、不眠の原因を取り除くことが大切です。
家庭でできる不眠対策を以下にまとめます。ここに書かれている方法を試しても状況が改善されない場合は、専門医に相談することを検討してみましょう。

■体内時計のリズムを整える

体内時計が狂わないよう、毎日決まった時間に起き、決まった時間に寝るようにします。
体内時計は光の影響を強く受けるので、活動したい時間帯に、太陽光などの強い光を積極的に浴びるようにしてください。
寝る前は室内の照明を弱くし、電子機器の強い光などを浴びないようにすることも大切です。

■適度な運動をする

運動不足は体内時計のリズムを崩す一因になります。軽く汗ばむ程度の運動を毎日継続することが理想的です。
また、激しい運動は刺激が強すぎるので、寝る前には行わないようにします。

■寝る前に飲食したり寝酒を飲んだりしない

寝る直前に飲食や飲酒をすると、寝付きが良くなるように感じるかもしれませんが、実際には逆効果です。
寝ている間に内臓の負担が増えて眠りが浅くなります。寝る直前は飲食を避け、消化器官を休めるようにしましょう。

■寝室を快適にする

寝室や寝具が快適であることも大切です。
部屋の照明やカーテン、ベッドや枕などの寝具を自分の好みに合わせて調整してください。
枕は首の角度が約5度になるもの、ベッドは背骨が曲がりすぎない程度の硬さがおすすめです。

まとめ

活動したい時間帯にやってくる眠気には、様々な原因があります。
ポイントは睡眠時間だけでなく、睡眠の質を大切にすることです。
そのためには生活習慣を整え、体内時計のリズムを一定に保つ必要があります。

家庭で行える不眠対策をとっても改善されない場合は、精神科や心療内科で受診してください。
睡眠障害は珍しい病気ではありません。専門医に相談することをためらわないでください。

一人で悩んでしまうと、からだやこころに負担が加わって、症状が悪化する可能性もあります。睡眠障害は、症状のタイプによって受診すべき科が異なるので、まずはかかりつけの内科へ相談するのがおすすめです。

睡眠の質は活動の質に直結します。寝るべき時はしっかり寝て、眠気に邪魔されることなく快適な毎日を送りましょう!

【参考資料】
厚生労働省(e-ヘルスネット):不眠症
厚生労働省(e-ヘルスネット):快眠のためのテクニック
厚生労働省:令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

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中村孝道