寝落ちは気絶と似た状態?その眠気は睡眠負債が原因かも! ①
栗山ゆり
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「知らない間に寝落ちしていた」「布団に入ったらすぐ寝ていた」という経験はありませんか。
「寝つきが良くていい」と思いそうですが、は睡眠不足が蓄積している可能性があり、気絶に近い状態であると言われています。
この記事では、次の点について取り上げていきます。
気絶と睡眠の相違点と共通点を紹介します。
気絶は、脳内の血液が減少して、突然意識がなくなってしまう現象です。
長時間立ち続けている時や急に立ち上がった時や、恐怖などの強い感情を感じた時などに気絶することがあります。
気絶中の身体は次のような状態です。
このような場合血液が脳へ十分行き渡ると、通常は意識が戻ります。
睡眠は、身体の疲れを取り記憶の整理や自律神経の調整なども行われる大切な時間です。
睡眠とは「周期的に繰り返す意識を喪失する生理的な状態」と表されます。気絶の時とは違い睡眠は意識が失われていても、外からの刺激で比較的簡単に目を覚ますことができます。
また睡眠時は体の活動によってレム睡眠とノンレム睡眠に分かれます。
レム睡眠は「身体の睡眠」、ノンレム睡眠は「脳の睡眠」と考えられていてどちらも重要な役割を担い、およそ90分の睡眠サイクルが起床するまでに何度か繰り返されます。
気絶も睡眠も意識はなくなりますが、前述したように睡眠は外からの刺激で目を覚ますことができます。
また睡眠は通常寝入りまでに数分から15分程度かかるものです。しかし、「気づいたら座ったまま寝ていた」「布団に入った瞬間意識がなくなった」といったものは気絶に近い状態といえます。
人によってはお風呂に入っているときに寝てしまうという人もいます。
お湯と水圧で低血圧になり、脳への血液が減少することで酸素不足となることで脳の働きが弱まります。
そこで気絶に近い状態で寝てしまうのですが、この状況は危険で湯船で溺れてしまうということもあるので、もしもお風呂で寝ることが癖になっている場合は注意が必要です。
では、寝落ちしてしまうのは一体なぜなのでしょうか。
寝落ちしてしまう原因をいくつか紹介します。
睡眠負債は、睡眠不足が長期的に蓄積されている状態です。
睡眠不足の蓄積は脳の働きが鈍り、自律神経にも大きな影響を与えます。
【自律神経の働き】
特に交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、倦怠感や疲労感を覚えやすくなるので、強い眠気を引き起こすきっかけになります。
過眠症は、十分な睡眠を取ったにも関わらず、脳の睡眠中枢や覚醒中枢に何かしらの異常が起きて、日中に強い眠気がしてしまう病気です。
睡眠中枢や覚醒中枢は、脳にとって重要な部位である視床下部の中に存在し、名前の通り睡眠と覚醒に影響を与えます。
代表的な過眠症:ナルコレプシー、特発性過眠症、反復性過眠症
これらは眠気が非常に強いため、気絶したように眠ってしまう場合があります。
食後に眠気を感じてしまうことはありませんか。
炭水化物や糖分の多い食事を取ると、ブドウ糖が大量に作られ、血糖値が急激に上がります。
すると、今度は血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌されます。ブドウ糖は脳のエネルギー源となる物質です。
大量のインスリンによって脳内のブドウ糖が減少するので、倦怠感や眠気が生じやすくなります。
「寝落ち」が続くなら、一度自分の睡眠を見直してみることをおすすめします。
特に外出時等に気づかないうちに寝落ちしてしまうことは危険にもつながりますし、何かしらの病が隠れている場合もあります。
次の記事では寝落ちの理由の一つである睡眠負債の解消の仕方、また質の高い睡眠の習慣のためのアドバイスをご紹介いたします。
【参考文献】
現代ビジネス|寝つきがいいのは気絶だった!? 睡眠の知らなすぎる現実
おおかみこころのクリニック|横になるとすぐ寝てしまう病気|気絶したように眠ってしまう原因と対策
WENELL|気絶と睡眠の違いや見分け方とは?強い眠気の原因や対処法を解説
Media Pallet|睡眠負債とは?睡眠不足が及ぼす深刻な影響や解消法などを解説!