皆さん、話を聞いているときに聞くだけではなくノートに書いて手を動かしたほうが覚えられたという経験はありませんか。
筆者は書くのが面倒くさく、聞くのに集中してノートをとらずに怒られた経験が多々あります。しかし実際には聞くだけよりも書いたほうが覚えられていました。2つのことを同時に行うことは一見非効率な行動にもとれますが、ではなぜ聞くだけよりも良く覚えられるのでしょうか。
今回は手の動きと脳の関係についてお伝えします!
手を動かすことは脳を働かすことに繋がっている!?
「手を動かすと脳がよくはたらく」という話がありますが、
この話の由来についてひも解くと、1930年代にカナダで行われたある研究にたどり着きます。
カナダの脳神経外科医であるワイルダー・グレイヴス・ペンフィールドは局所麻酔で患者さんが意識のある状態で脳の外科手術を行い、脳の色々な場所を電気刺激した時の反応を観察しました。
実際にベンフィールドさんが勇気ある患者さんに実験を試みた結果、患者さんは、脳のてっぺんを刺激すると「腰や足を刺激されている」と感じ、脳の他の部分を刺激すると今度は「手を刺激されている」と感じました。
某少年漫画で捕らえた人間の脳に刺激を与えて話をさせるという恐怖シーンが昔ありましたが脳に刺激を与えると体が反応するという点ではあながち間違いではないのですね…。
実際に現代科学では脳の神経活動を読み取って体を動かす脳コンピュータインタフェース(BCI)という技術がどんどん開発されています。
BCIに関する記事はこちら
~衝撃 最新脳研究 脳内イメージをテキストへ高速変換 BCI~
手を動かしている時は脳の中でそれに伴う神経活動が行われています。つまり手を使うことによって脳にも刺激を与えることができます。
また、ただ手を動かすだけでなく、考えながら動かすことで脳の前頭前野も同時に刺激され脳の活性化につながります。
冒頭で述べた手を動かしながら聞くと、よく覚えられるというのはこのおかげかもしれませんね。
勉強以外にも脳トレにはアイデアや段取りが必要なものや、絵画や料理などのように前頭前野を働かせて手を動かし、脳の様々な領域の活性化を促すことが重要です。
また、手を使うだけでなく、全身をくまなく使うような活動も積極的に日常に取り入れることが大切といえるでしょう。脳トレをしながら楽しくイキイキとした生活を送っていきましょう。