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  • たんぱく質が必要なのはマッチョだけじゃない

たんぱく質(プロテイン)と聞くと「筋肉を増やしたい男性から人気」というイメージが強くありますが、たんぱく質は、健康的なからだ作りに必要な成分として、女性からの注目も集めている重要な栄養素です。
この記事では「男性・女性それぞれの1日に必要なたんぱく質の摂取量」について解説します。

たんぱく質は若々しさを保つためにも必要

たんぱく質が必要なのはマッチョだけではありません。
筋肉だけでなく、骨や内臓、肌や髪、私たちの身体のほとんどすべてが、たんぱく質でできています。
たんぱく質は、身体の中で常に必要とされている栄養素ですが、他の栄養素から合成することはできません。そのため、食事から摂取することが欠かせない栄養素となっています。

厚生労働省が作成した『日本人の食事摂取基準(2020年版)たんぱく質』では、たんぱく質を十分に摂取するなら筋力の低下が抑制され、フレイル(要介護になる前の虚弱状態)予防にも繋がるということが指摘されています。
同資料によると、アメリカの研究結果では「たんぱく質摂取量を20%増やすとフレイルの発症率を30%下げることができる」という報告もあがっているようです。

ですから、年齢を重ねるほど、たんぱく質を摂ることは重要になっていきます。

1日に必要なたんぱく質の量

厚生労働省が発表している「たんぱく質の食事摂取基準」によると、推奨されるたんぱく質の摂取量は、18歳~64歳の男性であれば一日65g、65歳以上の男性は60g、18歳以上の全ての女性は一日50gとなっています。


※参考文献 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)「たんぱく質」
※表 たんぱく質の食事摂取基準
※推定平均必要量(1歳以上)は、窒素出納法で得られたたんぱく質維持必要量を用いて策

たんぱく質が不足するとどうなる

たんぱく質は、身体を作る原料であるだけでなく、酵素やホルモンなど体の機能を調節する役割とも関係している栄養素です。
たんぱく質が不足すると、身体のリズムを調節する機能が低下して不調を招いたり、免疫機能が低下して抵抗力が弱くなる原因になったりします。
筋肉の量を維持するためにも欠かせない栄養素で、たんぱく質が不足している状態が続くと筋力の低下を招き、身体の老化を早める原因にもなります。

たんぱく質を含んだ食材

たんぱく質は様々な食材に含まれている栄養素ですが、1日の摂取量として推奨されている量(女性であれば50g)を摂取しようとすると、食材がかなりの分量となる場合も少なくありません。

たんぱく質を50g摂取する場合
・納豆であれば10パック
・豆腐であれば3.4丁
・ゆで卵であれば7.7個
・牛乳であれば7.2杯
・ウィンナーであれば25本
が必要になります。

女性が1日で食べ切るには難しい分量ですよね。
たんぱく質は摂取が簡単なようで、意外と不足しがちな栄養素なのです。

食事はバランスが肝心

結局のところ、食事はバランスが肝心です。
たんぱく質だけを意識した結果、他の栄養素のバランスが悪くなっては元も子もありません。
「たんぱく質を意識しすぎて糖質がおろそかに」「たんぱく質を意識的に摂ったら脂肪もセットで取り入れていた」というのはよくある話です。
食事だけで必要なたんぱく質を摂ることが難しく感じる場合は、食べ過ぎ飲み過ぎに注意しながら、サプリメントなどを活用して不足分を補い、他の栄養素とのバランスを考えて摂取するのがおすすめです。

まとめ

男性・女性それぞれの1日に必要なたんぱく質の摂取量について解説しました。
たんぱく質が必要なのは、筋肉を増やしたいマッチョだけではありません。
フレイル予防や、身体のリズムを整えるためにもたんぱく質は必要です。

他の栄養素とのバランスも考えながら、たんぱく質をしっかり摂って、若々しい身体をキープしましょう!

【参考文献】
厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)「たんぱく質」
00_1_表紙_cs6_1220.indd (mhlw.go.jp)

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中村孝道