お風呂に入ることは脳にいい?
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一日の終わりに湯船に沈む瞬間、「ああ、幸せ」と感じる人は多いものです。実はこの“気持ちよさ”こそ、脳にとって良いサイン。入浴はリラックス以上の、脳のメンテナンス効果を秘めています。
まず大きなポイントは 自律神経の切り替え。40℃前後のぬるめのお湯に浸かると、副交感神経が優位になり、心身がふわりと緩みます。緊張状態が続くと脳は休めないまま働き続けますが、お風呂はそのスイッチを自然に切り替えてくれます。湯の温かさ、水圧の心地よさ、浮力による脱力感。この“三位一体”が脳のストレスを緩め、思考の巡りをなめらかにします。
次に、忘れてはならないのが 血流アップの効果。身体が温まると血の巡りがよくなり、酸素や栄養が脳に届きやすくなります。脳の血流が改善されると、集中力や判断力が高まり、モヤモヤしていた頭がクリアに。仕事で疲れた日ほど「風呂に入ったらスッキリする」と感じるのは、この作用が働いているからです。

さらに、お風呂は 眠りの質を底上げする準備運動 の役割も果たしています。
就寝の1〜2時間前に入浴すると、上がった体温が自然に下がるタイミングで眠気が訪れ、深く穏やかな睡眠につながります。しっかり眠れれば、脳は夜のあいだに情報整理や疲労回復を進め、翌日のパフォーマンスが大きく変わります。

また、入浴は意外にも 創造性や発想力を高める時間 としても注目されています。湯船につかってボーッとすると、脳は「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼ばれる内省モードに入り、アイデアが浮かびやすくなると言われます。「お風呂で急にひらめく」という経験は、科学的にも裏付けのある現象なのです。
加えて、適度な入浴は ストレスホルモンの抑制 にも役立ち、日中に受けた心の負荷をリセットしてくれます。湯気の中で深呼吸すると、胸のあたりがフッと軽くなるあの感覚。あれは実際に、脳がリラックス方向へと舵を切っている証拠なのです。
・お湯は38〜40℃のぬるめ
・長湯より「10分ほど」を目安に
・就寝の1〜2時間前がベストタイミング
・入浴前後はコップ一杯の水を
お風呂は毎日できる脳のリカバリー習慣。
お金も時間も大きくかけずに、ストレスをほどき、眠りを整え、発想力まで高めてくれる──まさに家庭の中にある小さなスパです。
今日のお風呂は、いつもより少しだけゆっくり。湯の中で深呼吸をしながら、脳まで温めてみてはいかがでしょうか。