脳に良い食事「ブレインフード」で集中力アップも期待!
西原 彩(にしはら さやか)
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「集中力をあげたい!」と思われている方は多いのではないでしょうか。普段の食事を見直すことで、集中力をあげることができたら理想的ですね。そう思われている方は必見の「ブレインフード」について今回はお伝えいたします。
「ブレインフード」とは一言で「脳に働きかける食事」のことです。すなわち、記憶力や集中力の向上だけでなく、心や感情の安定にも繋がる「食事」や「食事法」のことを指します。
代表的な食べ物としてはDHAやEPAが豊富な青魚、オメガ3系脂肪酸が含まれたアボカドなど、脳に良いと言われる食べ物が挙げられます。
DHAは青魚に含まれている多価不飽和脂肪酸で体内ではEPAから変換されることもあり、脳や神経細胞の機能を高める働きがあります。また、DHAには神経細胞を活性化させる働きもあり、記憶力や学習能力の向上に役立つので、子どもの脳にとても有用な成分としても知られています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
→年齢によって必要な成分は変わる!子どもにはDHA
大人の脳には抗酸化作用のあるロスマリン酸がおすすめです。ロスマリン酸は、最近の研究で認知症の予防・改善効果が期待できると言われている成分で、ポリフェノールの一種です。ポリフェノールは病気や老化の原因となる「活性酸素」から体を守る抗酸化作用があります。
ロスマリン酸についてはこちらをご覧ください。
→【大阪大学 森下竜一教授監修記事】今話題の脳の健康に役立つ成分「ロスマリン酸」とは?
2013年、ユニバーサル・カレッジ・ロンドンを中心としたグループの実験で、軽度認知障害(MCI)の患者である32名の被験者を「ブレインフード」を実施するグループと実施しないグループとに分け、2ヵ月後にうつ病および生活の質の測定、食事、運動、アルコールの摂取に関する質問を含むアンケートを実施しました。
※軽度認知障害(MCI)…認知症ではないが、年相応の記憶機能レベルが低下が一部発生 している状態のこと。
実験の結果、「ブレインフード」を実施したグループは実施しないグループよりも生活の質が高くなったことが明らかになったそうです。
毎日「ブレインフード」 を取り入れることが理想ですが、まずは1日に1回「ブレインフード」を取り入れることから始めてみましょう。
最後に、 具体的な食材をピックアップして「ブレインフード」をご紹介します。
青魚には子どもの脳に必要な成分であるDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が含まれています。人間の身体ではつくることができないため、食品から摂取する必要がある必須脂肪酸に指定されています。
また、これらは熱に弱い性質があるため、炒め物よりも生魚(刺身、寿司など)を食べる方がより効果的にオメガ3脂肪酸を摂取できるといえます。
チョコレートの原料でもあるカカオに含まれるポリフェノールには抗酸化作用のほか、ストレスを和らげる効果などが知られています。
また、カカオには抗酸化作用のほか、食物繊維やカルシウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれていることから江戸時代にはお菓子ではなく、薬用飲料として使用されていたともいわれています。
シソ科ハーブ類の植物や、エゴマ油にはロスマリン酸が多く含まれます。ロスマリン酸はアルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβの産生を抑制する効果があるため認知症予防としても期待されている成分です。ハーブティーやドレッシングで摂取することができるでしょう。
しかし、これらの食材から必要量を十分に摂るのは難しいため、サプリメントを活用して効率的に摂取するのもおすすめです。
今回は「ブレインフード」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ぜひ、普段から取り入れて集中力や記憶力の維持・向上にお役立てくださいね♪
大阪出身/奈良在住の「ザ・関西人」で健康番組/クイズ番組が大好き。大学で学んだ心身の健康学や栄養学を活かしながら『あたまナビ』ナビゲーターとして活躍中。
何事にも負けず嫌いな性格から、「あとだしジャンケンゲーム」で最高記録を出すことに没頭中。