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あなたの食事は大丈夫?健康を損なう「新型栄養失調」に要注意!

牟田 悠(むた はるか)
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「新型栄養失調」という言葉を聞いたことはありますか?摂取カロリーは足りているのに、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの必要な栄養素が不足している状態のことをいいます。もしかすると、あなたの食事にも足りていない栄養素があるかもしれません。

そこで、今回の記事では新型栄養失調に陥りやすい3パターンの食生活をご紹介。自分の食生活に照らし合わせながら読んでみてください。

外食中心の生活では野菜が不足。免疫力低下やイライラの原因に。

働き盛りの忙しい毎日では、ファストフードなどの外食や手軽に済ませられるパンなどで食事を済ませてしまいがち。こんな食生活を送ってはいませんか?

  • ランチは単品のカレーや丼物をよく食べる
  • おにぎりやパンなどで一食を済ませることが多い
  • 夕食は外食や飲み会が続いている

こうした炭水化物中心の食事では、野菜をあまり食べることができません。そのため、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足することに。これらの栄養素が足りていないと、免疫力が低下して風邪をひきやすくなったり、倦怠感が続いたり、イライラして怒りっぽくなったり、便秘になったりと、さまざまな不調が起こります。

とくに、ビタミンB群には栄養素をエネルギーに変えるはたらきがあるため、不足すると代謝が低下。たくさん食べているはずなのに必要なエネルギーを作り出せないので、いつまでもだるさが抜けず、余剰なカロリーは身体に蓄積されてしまいます。

自己流ダイエットはNG!かえって肥満になることも

女性に多いのは、自己流のダイエットによる栄養不足です。過剰な食事制限は、体調を損なうばかりか肥満になってしまう原因に。次のような食生活を送っている人は要注意です。

  • 肉や主食はなるべく控えて野菜を中心に食べるようにしている
  • 夜遅くに食事をするときはとにかく低カロリーのものを選ぶ
  • 糖質を制限するため、主食はあまり食べない

野菜ばかり食べたり、カロリーだけにこだわったりするような食事では、たんぱく質や鉄分などの栄養素が不足します。たんぱく質は、私たちの身体をつくるのに欠かせません。きちんと摂取しないと皮膚や爪にダメージが現れ、冷えやむくみなどを引き起こします。また、野菜に含まれるビタミンやミネラルをはたらかせるためにも、たんぱく質が必要です。

そのうえ、たんぱく質が足りないと過食になってしまうこともあるのだとか。ダイエットをしたいはずなのに、これでは逆効果です。また、鉄分は女性にとって不足しやすい栄養素のひとつ。鉄分が足りず貧血になると、脳の活動が低下したり、生理不順に陥ったりしてしまいます

さらに、主食をきちんと食べないと食物繊維や水分の摂取量が減り、便秘になってしまうことも。血糖値の乱高下が起こりやすくなるため、肥満になりやすくなるという恐れもあります。

身体にいいはずでは?粗食で新型栄養失調になってしまうかも

年齢を重ねると、食が細くなって栄養が偏りがち。意外に思われるかもしれませんが、「粗食」も新型栄養失調の原因になるといわれています。健康にいいと思って、下記のような食生活を送っていませんか?

  • 野菜中心の「粗食」を心がけている
  • コレステロールや中性脂肪が気になるので、牛乳や卵は避けている
  • 肉はあまり食べない

こうした食事では、必要な量の動物性たんぱく質や脂質を摂ることができません。高齢になるとただでさえ筋肉量が少なくなっていくのに、これでは老化を加速させることになってしまいます。筋肉や骨が衰えると当然ながら運動機能も衰えるため、少し動くだけでも辛く感じるように。運動不足になり、心肺機能も下がっていきます。コレステロールや中性脂肪の値をコントロールすることも重要ですが、健康と若々しさを保つためには、高齢になってもたんぱく質を積極的に摂る必要があるのです。

不摂生のツケが現れるのは50代から。認知症予防も始めよう

食生活をはじめとする不摂生のツケは、50代頃から本格的に体に現れ始めるといわれています。心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる病気も、他人事ではありません。女性の場合は、女性ホルモンの減少によって骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や動脈硬化のリスクも高くなるといわれています。

老化は誰しも避けられないものですが、努力によって体の機能の低下をゆるやかにすることは可能。食事や運動など、正しい知識に則った生活習慣の改善を心がけましょう。

また、認知症の予防策もなるべく早く講じておきたいもの。近年では、スペアミントなどのシソ科植物に含まれるポリフェノールの一種「ロスマリン酸」が、認知症予防に効果的であるということがわかってきています。サプリメントなども上手に取り入れながら、身体に必要な栄養素を補給するようにしてください。

ロスマリン酸と認知症予防については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
物忘れ対策には正しい知識とロスマリン酸を!

まとめ

食生活は、健康な身体づくりの基本。よかれと思ってしていることが、かえって悪いということもあります。正しい知識を取り入れて、バランスのいい食事を心がけましょう。

また、脳のはたらきをよくするためにも十分な栄養が欠かせませんが、年齢によって積極的に摂りたい成分が変化することもあります。詳しくはこちらの記事もご覧ください。
年齢によって必要な成分は変わる!子どもにはDHA!では大人に必要な成分は?

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フリーライター

牟田 悠(むた はるか)

立命館大学大学院文学部日本文学専修前期課程修了。フリーライターとして、関西圏を中心に活動中。
質のいい記事をよりスピーディーに書き上げられるよう、脳の働きや集中力に関する情報にアンテナを張っています。