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家族・友人との関係〜身近な人を大切に〜

油井 康子(あぶらい やすこ)
ありがとうと思った人の数20

<メンバー>Mさん、Kさん、Tさん、Iさん、Sさん

当連載では、50代の方にお集まりいただき、心身の健康や人間関係など、4つの異なるテーマを設けて、お話を伺っていきます。年齢を重ねたからこそ話せる、日々の体験や生き方。「あるある」と共感できたり、「それ真似したい!」と思えるお話が満載です!

<前回までの記事はこちら>
座談会 その1:元気に、健康にいるために~心身の変化を感じ取る~
座談会 その2:大人のみだしなみ~好みは人それぞれ~

年齢と共に、家族や友人など、身近な人との付き合い方は変化していくのでしょうか。今回は、50代の5人の方に、ご自身の体験や人間関係についての心がけを語っていただきました。

家族や地域の繋がりを大切に

(司会)本日は、『あたまナビ』の座談会にお集まりいただきありがとうございます。今回のテーマは「家族・友人との関係」です。皆さん、どうぞ気楽に、率直にお話しくださいね。どうぞよろしくお願いします。

全員:よろしくお願いします!

(司会)皆さんは、ご家族や友人と日頃どんなお付き合いをされていらっしゃるのでしょうか。

Sさん:前回の座談会でもお話しましたが、私は先天性の病気を持つ息子と2人で暮らしています。両親が離れたところに住んでいて、身近に相談できる人がおらず、大変なこともありました。彼が子供の頃は、ずっと歩けず、会話もできないのではないかと言われていたほどだったんです。幸い、少しずつ言葉を覚えてくれましたし、しっかり歩けるようになって、友達にも恵まれました。息子が成人した今も、親子で一緒にでかけることは多いですね。

(司会)さまざまなご苦労を乗り越えて、親子で仲良く暮らしておられるのですね。子育て中に頼る人がいなかったのは、とても大変だったかと思います。

Tさん:私は生まれ育った場所に近いところに住んでいるのですが、Sさんと同じく両親は離れたところに住んでいました。子育てをしていた頃は、両親に気軽に頼れないことを辛く思ったこともありましたが、そのかわり、ご近所の皆さんにずいぶん助けていただきました。今は地域の高齢化が進んでいるので、今度は自分が何かお役に立てることがあればと思っています。

Iさん:私も、ご近所の皆さんとは今でも声をかけ合いますね。「この間痛いって言ってたところは大丈夫?」だとか、「神経痛だとすぐつまづくよね、みんな一緒に気をつけようね」といったような。まわりは高齢者の方が多いので、顔を見るとお互いを労りあっています(笑)

(司会)地域でそうした交流があるのは素晴らしいですね。Tさんのお子様は、もう大きくなられたのでしょうか。

Tさん:はい、お陰さまで娘も息子もすっかりいい大人になりました。今は、娘と一緒に暮らしているのですが、週末に2人でコンサートに行ったりするので、「仲がいい親子だね」とよく言われます。息子は結婚して少し離れたところに住んでいますが、時々小さな孫を連れて遊びにきてくれますね。

(司会)お子様やお孫さんに囲まれて、賑やかな様子が目に浮かびます!(笑)

Kさん:楽しそうで羨ましいです(笑)。私は夫と2人暮らしですが、ご飯を食べるとき以外は各自自由に行動していますね。あまり詮索したり、干渉しないことが、夫婦で心地よく過ごすコツなのだと思います。

Iさん:私もKさんと同意見です!

Tさん:実は、先日夫が単身赴任から帰ってきて、娘と3人で暮らすようになったばかりなんです。家事が増え自由度が減って、少し不安だったのですが、お互い自由に過ごせばいいんですよね。それを聞いて気が楽になりました。今日はここに来てよかった!(笑)

(司会)それはよかったです(笑)。

ライフスタイルの違いで友人関係が変化

(司会)ご家族や地域の方とのお付き合いのお話しがでましたが、友人関係はいかがでしょうか。

Kさん:以前は昔勤めていた会社の同僚とよくランチに行っていたのですが、最近ちょっと疎遠になってきました。たまに会えても、1時間程度お茶するくらいで。

(司会)若い頃に比べて、ご友人と出かける機会が減っていくものなのでしょうか。

Kさん:会社をやめて10年ほど経っているので、お互いのライフスタイルが変化してきたこともあると思います。それぞれに別の仕事をしていたり、親御さんの介護をしている方だと、こちらから誘っていいものかと遠慮してしまったりしますね。

Tさん:そうそう、私は父と同居して介護をしているとわかった途端に、気を使ってくれたのか、さっぱりお誘いが来なくなりましたストレスが溜まった時に発散しづらいので、たまに誘ってもらえると嬉しいですね。

Kさん:なるほど、むしろお誘いしたほうがいいのですね。状況がわからず、気を使ってしまって。

Tさん:とは言いつつ、私も逆の立場だったら誘いにくいと思います。こちらから声をかけられたらいいのですが、なかなかそれも難しくて(笑)。

Kさん:でも、たまの外出はきっと気晴らしになりますよね。相手のご迷惑にならないようにと気を使っていましたが、次からは勇気を出して声をかけてみようと思います。

(司会)ご家族のことやライフスタイルの変化によって、思うように動けない場面もでてくるのですね。頻繁に会うわけにはいかなくても、季節ごとに近況を伝える機会があるといいかもしれません。

大人になったからこそ積極的に新しい出会いを

(司会)ご家族や地域の方、昔からのご友人など、継続的なお付き合いについてお聞きしてきましたが、最近新しいお友達ができた方はいらっしゃるのでしょうか。

Mさん:私は皆さんとは違って、家族や職場を除けば、今付き合いがある人はみんな50代になってから出会った人ばかりですね。

(司会)そうなんですね!どのようなきっかけで知り合ったのですか。

Mさん:きっかけはいろいろあります。例えば常連になっているカフェには私と同じような常連客がいたりするので、最初はご挨拶程度からはじまって、そのうちいろいろなお話をするようになったりしますね。お店でお会いするだけのお付き合いの方もいれば、連絡先を交換して近況を報告しあったりする仲になる方も。

(司会)社交的でいらっしゃいますね!

Mさん:初対面でいきなり仲良くとはいきませんが、よく顔を合わせる方とはお話するようにしています。あとは、FacebookなどのSNSで興味を持った方のアカウントにメッセージを送って、それをきっかけに交流が始まったりもしますね。

(司会)SNSも活用されているのですか!どんな人にメッセージを送られるのですか?

Mさん:面白い記事を書いておられる方や作家の方に、読んだ感想をお送りすることが多いです。情報を発信されている方はイベントを運営されていることも多いので、実際にイベントへ足を運ぶこともあります。意外に、きちんとお返事をくださることが多いんですよ。

一同:すごい!積極的ですね!

Tさん:私も、SNSで情報を発信している方のファンになったのですが、イベントに参加したことをきっかけに、メッセージを送り合うようになりました。

(司会)いくつになっても、新しい出会いはあるものなのですね。

Mさん:そうですね。この人は面白いなと思って、興味を持ってコンタクトを取ると、すんなりお会いできることも多いですよ。若い頃に出会った人とずっと仲良くできるのは、もちろん素晴らしいことですが、ライフスタイルの変化と共にお互いの価値観が違ってきたりしますよね。年齢を重ねた今だからこそ生まれる繋がりもあると思うんです。

(司会)ご家族のことから新しい出会いのことまで、人間関係のあり方もさまざまですね。どのご意見も、とても参考になりました。本日は、どうもありがとうございました!

 まとめ

ライフスタイルや時代の変化と共に、人間関係も変化していくようです。長年積み重ねてきたお付き合いも、ワクワクするような新しい関係の始まりも、大切にしていきたいものですね。皆さんの人間関係の作り方のヒントになれば幸いです。

参加者の皆さん、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

次回のテーマは「毎日を楽しむ!~自分次第で充実できる~」です。お楽しみに!

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フリーライター

油井 康子(あぶらい やすこ)

大阪生まれ、京都郊外在住。京都の大学を卒業後、会社員などを経て2012年頃よりフリーライターとして活動。自宅で常に数本の原稿を並行して執筆しているため、仕事部屋や頭の中の整理整頓術を日々模索しています。